文二郎帽子店ショップブログ
「カラーパナマの色落ちについて」 date. 2020/08/03
皆さま、こんにちは!オンラインショップ店長 吉田です。
8月に入り、やっと梅雨明けしたと喜んだのも束の間、
この暑さに既にウンザリしています。
皆さま、どうぞお身体を一番にお過ごしくださいね。
さて、お客さまより「カラーパナマの色落ち(色あせ)は
メンテナンスで直りますか?」とお問い合わせをいただくことがあります。
残念ながら・・・色落ちは元には戻りません。
染色のパナマはどうしても経年で退色・変色してしまい、
現在の染色技術では限界があるようです。
メーカーにも何か方法はないか尋ねたところ、
「高温、太陽光や蛍光灯などがあたる場所を避けて保管することが
経年変化を遅らせる唯一の方法」とのことでした。
あくまでも“遅らせる方法”です。
でも、もしシーズン中、窓際の帽子掛けなど日の当たる場所に
置いていらっしゃる場合は、ぜひ場所を変えていただきますよう
お願いいたします。
服飾評論家の出石尚三さんの著書『帽子の文化史』の中でも、
帽子のタブーとして「自分の車の中に帽子を置いたままにすること」
が挙げられていました。その理由としては
「直射日光と車内の熱とでたちまち帽子を傷めてしまう」からです。
さらにここで出石さんらしいのは
「帽子がひとりぼっちでは淋しいだろうと思わないのか」とのこと(笑)
そうです、かわいそうなのでひとりぼっちにはしないでくださいね。
ブラックやブラウンなど、濃い色のパナマはかぶりやすく人気があるのですが、
年数を経て色が少しずつ変化していくこともあわせて、
天然素材の味と楽しんでいただければ幸いです。どうぞよろしくお願い致します。