ハットについて
ハットの素材
帽子の原型-それが「帽体」
| パナマ帽体 | フエルト帽体 |
![]() |
![]() |
| S.M.L.LL大体のサイズに編まれて輸入されます。 それらをサイズ別に仕分けするのも 職人の大切な役目です。 草の細さで値段のクラスが違ってきます。 |
S.M.L.LL大体のサイズに形成されて輸入されます。 ウール、ファー、カシミアなどの材料や 毛足のカット方法で価格が違います。 |
夏の素材「パナマ帽体」
南米・エクアドルのトキヤ草を細く裂き乾燥させたものを、現地の人が手で高度な技術をもって編み上げたものを「帽体」と呼びます。これを輸入業者から買いつけ、当社が帽子に仕上げます。
その「帽体」を、型に入れてプレス、のり付け、乾燥、と何回か繰り返して成形し、クオリティマーク、
リボン、ビン皮付けなど数多くの工程を経てやっと「帽子」に生まれ変わるのです。
この天然素材は均等ではないため、作業を機械化するのが難しく「帽体」は手作業で編まれるしかありません。
手できっちりと編まれた素材は軽く、通気性にも優れた繊細なものです。
近年、手編みの上質な天然素材はますます希少価値のある貴重なものになっています。

![]() |
![]() |
![]() |
| パナマ帽体の原料 トキヤ草 |
草の内側のみを茹でる | ひもにかけて干す |
![]() |
![]() |
| グレードの高
いパナマ 草1本が極めて細い |
レース編み |
2012年12月には「パナマ帽子を含む手編み技術・工芸」がユネスコに無形文化遺産として登録されました。
登録の半年前には公民館を利用して技術伝承学校が設立され、登録後には文化財省が新しく建てた学校に移管されたそうです。
エクアドルの千年にわたる伝統を未来に向けて維持するために、国を挙げて取り組んでいる様子がよくわかります。
これからもエクアドルの「無形」の伝統工芸技術が絶えることなく保護され、さらに発展していくように、
当社は高い技術とクオリティを帽子という「形」にして、多くの皆さまにお届けしたいと考えています。
エクアドル産のパナマ草(トキヤ草)のみ「本パナマ」と言われますが、我々は本パナマのみを使用しています。
エクアドル産本パナマの印
「パナマ帽体」の内側にはエクアドル産本パナマの印があります。(全てに必ず付いている訳ではありません)
![]() |
![]() |
![]() |
HAND WOVEN IN ECUADOR
エクアドル製手編み
(表面には写りません) |
色付きパナマは 少し見つけにくいです |
クオリティマークに隠れるか 剥がすことが多いシール |
パナマの微妙なカラーや草の細さ、その違い分かりますか?
「微妙に違うパナマのカラー」「草の細さによって段階的に仕分けられたクラス分け」「編み方」
パナマの値段の違いはここにあります。
一番細いものと太いものを並べると差は歴然としていますが、パナマがどのクラスか見分けるのも職人のワザなんです。
例えば「オフホワイト」「ベージュ」でもグレードや素材によってこんなふうに色が異なります。
他に、ブラックやブラウン等染色したカラーパナマや、染色した草を模様編みにした柄入りのパナマがあります。
パナマ(トキヤ草)の編み方、「石目編み」と「あじろ編み」の違いは?
当店のパナマ帽でも一番よく売れているのは「石目編み」です。「石目」は比較的編み目も大きく、日常的にかぶるパナマ帽に最適です。
一方、編み目の細かい高級なパナマは「あじろ編み」で編まれています。
【石目編み】の特徴
・トキヤ草を1本ごとに交差させる編み方・簡単な編み目 ・草の間に多少のすきまができる
【あじろ編み】の特徴
・トキヤ草を2本ごとにずらして交差させる編み方・草の間のすきまが少ない ・生地厚がある ・しなやかで光沢がある
こういったことからパナマハットの最高峰「モンテクリスティ」など、
草が細い高級品ほど緊密に編める「あじろ編み」で編まれてあります。
補足ですが「石目編み」のパナマでもリボンの下あたりに、
一部「あじろ編み」で編まれている部分があるかもしれません。

これは帽体をきっちりとしたサイズに編み上げるためです。
「石目編み」は特質上、編み目が広がりやすいため、石目編みで編み続けると型入れをして帽子として仕上げる際に、
サイズ以上に拡がってしまう可能性があります。
途中「あじろ編み」に変えることで、サイズがそれ以上は拡がらず帽子サイズが定まるのです。
このあじろ編みの「幅」は帽子それぞれ個体差があります。一つ一つ手で編まれたものなので同じ帽子は二つとありません。
冬の素材「フエルト帽体」

毛の繊維の「縮絨性」を利用して、
繊維の状態から直接「帽体」に形成したものを「フエルト帽体」と呼びます。
【縮絨性・シュクジュウセイ】を広辞苑で調べると、
「毛織物仕上げの一工程。石鹸溶液・アルカリ溶液を混じ、圧力・摩擦を加え
毛織物の長さおよび幅を収縮し、組織を密にし、表面の毛端をからませること」とあります。
要するに、羊毛やウサギの毛の繊維に、蒸気・熱・圧力を加え、
暖めては冷やしてを繰り返し、からませて毛布状にしたものをフエルトといいます。
その昔、聖地を目指したクレメンスというお坊さんが、
羊の抜毛を靴に詰めて歩いていたらフエルトになった・・・というのが発見の逸話です。
「フエルト帽体」の特徴
・帽子を作るための専用の材料なので独特の風合いがある。
・材料は純毛で変質が少ない。
・織物と異なり繊維の方向性がなく、多方向に曲げてもスムーズな曲線が出るので帽子が美しい。
・どの方向に切っても切断面がほころびたり裂けたりしないので、切りっぱなしの処理が出来る。
・成形された帽子はそのままの型を保つため変形が少ない。
・帽子の裏側に縫い目や重ね目がない。
この「フエルト帽体」にはおもに「ウール帽体」と「ファー帽体」があります。
「ウール帽体」は、羊毛から作られていて堅牢で丈夫なことから一般に広く用いられます。
「ファー帽体」は、ウサギの毛から作られていて、繊維が中空で軽くしなやかな手触りで最高級の被り心地です。
高価な材料を使った「ファー帽体」の毛足と毛質は上品な光沢と手触りで、
染色の発色は鮮やか、薄くても形を保つため軽くしなやかです。
表面の仕上げにはベロア(起毛させてベルベット状にカットしたもの)や
アンテロープ(毛足は短く刈られ、ソフトでなめらかな手触りがある)などのタイプがあります。
「ファー帽体」は「ウール帽体」に比べて伸縮度が少なく、ムリをすると切れ易く、
また1度伸びたものを再び縮めることは困難であるなど、ウールよりも加工が難しく熟練を要します。
ここにも帽子職人の腕の見せ所があるのです。
最高級品質フエルトの印
「フエルト帽体」の内側には原産国の印があります。
(全てに必ず付いている訳ではありません)
アンテロープ素材他 MADE IN PORTUGAL
帽子の原型-もう一つのタイプ「ブレード物」

専門の職人が細長いテープ状のブレートを「帽体」の形に縫い上げたものを「ブレード物」と呼びます。
「ブレード物」は、ストロー(小麦の茎)・麻・ジュート(黄麻)・花麦など素材による違いや
ブレード幅によって随分印象が変わります。
重ねる部分を最大限に少なくし、幅も厚みも薄く縫い上げられた「ブレード物」は
軽くしなやかな質感があり、「帽体物」とはまた違った味わいがあります。
ブレード幅が細いものになればなるほど手間と高度な技術が必要ですので、高価になるのは否めません。
※当店では「帽体物」と「ブレード物」の2種類を使い分け、それぞれのシーンに合った帽子を皆さまにお作りしています。
どの天然素材も手で加工していますので、上質なものはどんどん手に入りにくくなっていくことでしょう。



























